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大苦戦が続いた2003年6月の稼働も、今日でラスト。

完全に運だけで何とかプラス収支になっていると言うのに、前回、無駄な大敗を喫してしまい、現時点の収支は+32K。

プラスはプラスだが、その額は僅か。

33K。

今日、これ以上負ければ引退である。

さて、結末はいかに?

では、第482話をご覧ください。

 

 

お天道様

 

 

6月30日

氷牙王陸奥一番星」と、初めて打ったこの二機種のお陰で、現時点での収支は何とかプラス。

全く持って「運だけ」で勝てているようなもの。

にも関わらず、昨日は超絶無駄な大敗を喫してしまい、最終日にして引退の危機に瀕している。

最終日の今日。

31K使った時点でヤメて帰れば、月間収支+1Kで、めでたく現役続行である。

だが、そんな事は考えていない。

普通に打って、それで負けてしまうのならば、ソレはソレ。

現実を受け止め、自分で決めたルールに則る。

33K以上負ければ、今日で引退だ。

専業生活最後になるかもしれないこの日。

稼働のスタートは、元マイホであるファースト店から。

自分としては、最高のお店だ。

この店で負けて引導を渡されるのであれば、何の後悔もない。

最後になると仮定した場合、最も相応しいお店だ。

参戦する=イベント日。

何度も書くが、このお店のイベントは、何をおいても最優先。

気合い満点で店に向かった。

到着すると、いつもと雰囲気が違う。

あまり見かけない顔が多い。

しかも、その見かけない顔触れは、どうやら連れのようだ。

少し嫌な予感を感じながら、10時開店と同時に、花火のシマへ向かう。

すると、あろうことか、花火全10台既に満席状態。

そう。

先程の「軍団」が、全て押さえてしまっていた。

彼らは別に悪い事はしていない。

横入りをされた訳でもない。

早く並ばない、自分が悪いだけだ。

気を取り直してサンダーへ。

データを確認し、一台を選んで勝負を開始。

出鼻を挫かれたが、雷小僧のご機嫌はまずまず。

5Kで、REG経由からBIGゲット。

スタートとしては申し分ない。

後は、この台が高設定の挙動を見せてくれれば文句なし。

だったのだが、そう簡単にはイカない。

ボーナスのヒキは悪くないのだが、肝心要のBIG中のハズレ確率が今イチ。

持ち玉である事と投資の少なさから、割と深めまで追ってみたが、15時過ぎ。

自身の台の挙動に加え、他に走り出した台が出てきた事からギブアップ。

残念だが、ここでファースト店&サンダーを諦める。

原付に跨り、一路ラッキー&ボギー店へ。

狙いは当然ハイエナ。

ファースト店のサンダーで少し浮いているので、気持ちはやや楽。

昨日と同じミスをしなければ、月間収支がマイナスになる事はないだろう。

到着し、両店舗を見て回るが、打てる台はない。

ここはジックリ待機策を取る。

なかなか打てる台が空かない中、昨日に引き続き、札台の発表が始まった。

昨日はヤラかしているが、本日現在の収支がプラスなのは、間違いなくこの札台によるもの。

札台なんて、全幅の信頼が置けない事は百も承知。

それでもこの一週間、心が折れかかった僕を助けてくれた事も事実。

勝負師としてあるまじき行為だが、ギャンブラーとしては「乗ってみる」のも良いだろう。

コレでダメなら、その結果を甘んじて受け入れるのみ。

そう決めて座った台は、ボギー店の最新台マジックモンスター。

氷牙王・陸奥一番星に続いて、初めて打つ機種だ。

それもまた良い。

「二度あることは三度ある」なのか「三度目の正直(失敗)」なのか、ハッキリさせようじゃないか。

先程のサンダーで7K浮いているので、アドバンテージは39K。

コレもまた良い。

昨日、旋風の用心棒で負けた額が-40Kなので、昨日と同じだけ負ければ引退だ。

「運否天賦」

本来は、パチスロ専業者が身を委ねてはイケないものだ。

それでも、この日、この時に限ってはそれも一興。

この勝負に負けるのならば、そこまでだったと言う事。

負けたとしても、カイジのように指を落とされる訳でもなければ、自分で耳をそぎ落として勝負しなければイケない訳でもない。

ただ、パチスロ専業者を引退するだけの事。

リスクらしいリスクなんてない。

いざ勝負だ!

そう覚悟を決めて打ち始めると、初当たりは12K。

オバケ揃いだったか、月7回成立だったか忘れたが、常識の範囲で当たった。

そして、これが高確に移行したらしく、ボーナスがポンポンポン。

大敗の可能性がグッと下がった。

持ちコインが出来た。

ここは当然勝負続行である。

最初の高確が抜けた後、全て飲まれる事も覚悟はしていたが、天は我に味方した。

持ちコインが尽きる前に、二度目の初当たりをゲット。

そして、それが運良く再度高確へ。

しかも、今度はロングだったのか、結構な連チャンをもたらしてくれた。

こうなると俄然勢いに乗る。

もう今日の負けはない。

なので今月の負けもない。

即ち引退もない。

運否天賦の勝負に勝ったのだ。

後は、目の前の台に全力を尽くすのみ。

22時過ぎ。

納得の表情でコインをジェットに流す、若き日の銀猿くん。

札台のマジックモンスターは、順調に出玉を増やしてくれて、最終的には+82Kでフィニッシュ。

快勝である。

紆余曲折あった6月だったが、最後は「運の強さ」で逆転勝利。

お天道様は、まだ僕に専業者生活を続ける事を許してくれたようだ。

 

 

店舗 機種 収支
ファースト サンダー -7K
ボギー マジックモンスター +82K

 

 

小計 月間計
+89K +121K

 

 

 

第483話に続く

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