こんにちは!銀猿です。
今回は機種名鑑第71弾「大タコスロ」の登場です。
前回のサンダーV2に続き、名機の名前を冠した機種。
そのV2同様、先代が偉大過ぎた為、完全に「名前負け感」満載となってしまった印象が強い本機。
「名前」が大きければ大きい程、後を継ぐ者は比較対象の大きさに苦労してしまう事が多いですが、本機もその例から漏れる事はなかったように思います。
のっけから、ネガティブな始まりで申し訳ありません。
本機のファンもいらっしゃるでしょうから、先に謝っておきます。
「申し訳ありません」
では、振り返っていきましょう。
スペック
■メーカー
エレコ
■発売時期
2002年2月
BIG | REG | 機械割 | |
---|---|---|---|
設定1 | 1/496 | 1/1260 | 93.8% |
設定2 | 1/455 | 1/1260 | 96.9% |
設定3 | 1/431 | 1/1260 | 100.1% |
設定4 | 1/399 | 1/963 | 105.9% |
設定5 | 1/364 | 1/819 | 115.7% |
設定6 | 1/287 | 1/744 | 119.9% |
タイプ
本機はA-600+AT。
上記ボーナス確率をご覧頂ければ分かるように、設定6以外は「鬼」のようにボーナス確率が低いです。
設定5でも、1/364ですし、設定1においては、ほぼ1/500と激低。
シフト持越し機能付きですので、ガメラ同様、多くのBIGで600枚オーバーが期待出来る仕様ですので、大花火やB-MAX辺りと比べて、ボーナス確率が低くなるのは仕方ありませんが、この確率は厳し過ぎる印象を受けます。
その最大の要因は「A-600のシフト持越し機能付きなのに、ATも搭載している為」です。
要は「詰め込み過ぎた」んですよ。
その為、ボーナス確率のバランスを著しく欠いた。
コレが、本機がヒットしなかった、最も大きな元凶だと思います。
先代との相違点
「タコスロ」と名前がついていますが、その中身は先代と大きく異なります。
上記「タイプ」をご覧頂ければ既にお分かりだとは思いますが、おさらいしておきます。
①大量獲得タイプになった
②AT機能が付いた
③4thリールが付いた
④天井が搭載された
⑤技術介入要素が、比べ物にならないぐらい減少した
ちなみに「絵柄」は、見事に継承されており、その点のみが「タコスロ」らしいと、個人的には思います。
メーカーは「スベリやリーチ目も継承」と謳っていますが、このボーナス確率では、そこまで「待てない」のが、ユーザーとしての意見でしょう。
先代の良さは、当たり易いボーナス確率に、甘い機械割、その機械割を実現する為に必要な技術介入、そして、なんの演出もなく、そのリーチ目とスベリだけで見事に表現されてた、パチスロ本来の面白さ。
こう言った「シンプルだけど面白い」機種だったと思うですが、本機は、その全てを放棄しているかのような仕上がりとなっていました。
時代的に技術介入が減るのは仕方ないにせよ、大量獲得にするのなら、大花火に寄せる。
または、A-500程度にしておいて、グランシエルぐらいの確率帯にする。
もしくは、Bタイプにして、ATを活かす。
など、やりようがあったと思うのですがねぇ。
ATの性能
本機のATは「タコゲーム」と呼ばれ、1セット35ゲーム固定。
獲得枚数はおよそ100枚。
連チャン性もあるが、現実的には一桁回数までとなっているし、後述するが、その突入率の低さから、出玉に与える影響は、ほぼ「おまけ」的な存在。
タコゲームの存在意義は、次に書く、設定判別に使える点にありました。
設定判別
本機はAT搭載ですが、獣王やサラ金のように、ATで出玉を爆発させるタイプではありません。
しかし、このATが搭載されている事で、あの、鬼のように低い確率のボーナス確率となっている訳ですが、この「悪名高い?」ATも、凄く役立つ時があります。
それが「設定判別」です。
そもそも、殆ど突入する事がないATなのですが、突入すれば、その連チャン回数から、なかなかの精度で設定判別が可能でした。
突入契機
ATの突入契機は以下の三つ
①通常時のスイカ成立時
②BIG中のスイカ成立時
③天井
です。
通常時
通常時のスイカ確率は1/202。
そして各設定の突入率は以下の通り。
設定1 | 1/256 |
---|---|
設定2 | 1/256 |
設定3 | 1/64 |
設定4 | 1/32 |
設定5 | 1/64 |
設定6 | 1/4 |
上記確率をご覧頂ければお分かりのように、まず突入した時点で、設定3以上の期待が持てます。
そして、複数回突入すれば、その時点で、設定6の可能性が激高となります。
突入確率に加えて、連チャン回数が奇数なら設定3or5、偶数なら設定4or6が濃厚となる為、設定判別として、十分使えます。
BIG中
次にBIG中ですが、こちらもスイカが抽選契機となり、通常時よりスイカの確率が上がり、1/128となります。
そして各設定の突入率は以下の通り。
設定1 | 1/32 |
---|---|
設定2 | 1/32 |
設定3 | 1/4 |
設定4 | 1/2 |
設定5 | 1/4 |
設定6 | 1/1.008 |
設定4なら1/2。
設定6なら、成立≒AT突入となります。
通常時同様、突入率に加え、連チャン回数を考慮する事で、設定判別の精度が上がります。
①3・7・9連で設定4or6確定
②5連でほぼ設定5
③10連以上でほぼ設定5
ここだけを読めば「結構判別出来そうだし、使えるんじゃね?」と、思われるかもしれませんが、仮に設定4だとして、BIG確率が約1/400。
BIG中の小役ゲーム回数が、29or30回。
スイカの出現率が、BIG4回強に一度。
その1/2でATに突入・・・結構厳しいでしょ?
(仮)天井
ボーナス及びAT間で、1,000~1,499ゲームの間でBIGを引くと、そのBIG後のチェリー成立後、ATに突入します。
この際、ATの振り分けテーブルの上限が、各設定数と連動しています。
設定3なら最大3連、設定5なら最大5連、と言った具合です。
但し、殆ど単発で終わりますが・・・。
ちなみに、ストレートで1,500ハマると本天井となり、AT6連が確定します。
まとめ
「タコスロ」の名前に負けたと言うよりは、ボーナス確率のバランスを悪さが、不人気機種に終わった最大の原因。
例え、違う名前で出していても、ヒットはしなかっただろう。
サミーの猛攻を受け、パチスロ業界のリーディングカンパニーとしての地位が危うくなっていたアルゼグループ。
この時代は、特に「迷走っぷり」が、半端なかったように感じます。
動画が殆どなく、ゲームの動画しか見つけられませんでした。
しかも長いっ!
6分過ぎにBIG。
14分過ぎにBIG。
22分過ぎからAT連チャン。
などがありますので、良ければ、雰囲気だけでも。