こんにちは!銀猿です。
今回は機種名鑑第60弾「ネコde小判」の登場です。
本機はその独特なゲーム性よりも「例の事件」により、その認知度が格段に上がった機種であります。
その「事件」についても簡単に触れますが、記憶から消え去ってしまいそうな、個性的なゲーム性についても今一度思い出してみませんか?
まぁ、僕個人の評価は、それ程高いモノではないのですが・・・。
ある意味、本当に時代を彩った機種である「ネコde小判」。
早速振り返っていきましょう。
スペック
■メーカー
アリストクラート
■発売時期
2001年7月
BIG | REG | 機械割 | |
---|---|---|---|
設定1 | 1/439.8 | 1/993 | 96.3% |
設定2 | 1/407.1 | 1/949.8 | 99.6% |
設定3 | 1/370.3 | 1/885.6 | 103.7% |
設定4 | 1/341.3 | 1/829.6 | 108.3% |
設定5 | 1/299.3 | 1/771 | 114.7% |
設定6 | 1/238.3 | 1/720.2 | 119.9% |
基本的なゲーム性
本機はタイプで言うと「A400+AT」という区分となります。
前回のダブチャレ同様、設定6以外は「重い」ボーナス確率となっています。
ですので、出玉増加のカギは「AT」となる訳ですが、獣王・アラジン・金太郎などと違い「超爆発力」を引っ提げた爆裂ATという訳でありません。
どちらかと言えば、多少なり「バランス」を保ったAT機となります。
本機はAタイプのボーナスを搭載しおり、リプレイ外しも効きます。
それ以上に、通常時の小役回収打法の効果が高く、フル攻略であれば、設定1でも機械割がほぼ100%に届くレベルだったようです。(確証はありません)
また、この頃のパチスロ全般に言える事ですが、設定6の機械割は別格で、推定140%程度あったと思われます。
肝はリプレイ
本機のゲーム性の肝は「リプレイ」にあります。
通常時にリプレイが3連続で揃うと「ボーナス or AT」なります。
ボーナス成立後はリプレイ確率が大幅に上がっており、単純にリプレイが連続しやすくなるのですが、自力でリプを三連させると、ATに突入します。
本機のATの基本的な内容は、下記の通り。
・ATはまず「5ゲーム」が確定
・5ゲーム終了時に演出で出てくるサイコロの出目が偶数だと、その時点で終了
・サイコロの出目が奇数だと、そこからプラス35ゲーム(合計40ゲーム)のATに突入
ここまでが通常時からの流れ。
それとは別のルートがこちら
・BIG終了後&AT40終了後、4ゲームのチャンスタイムに突入し、その4ゲームの間に一度でもリプレイを引くと、AT40に突入(4ゲームの間にリプレイを引く確率は、およそ45%)
・4ゲームのチャンスタイム「全て」でリプレイを引く(リプ4連させる)と、1,000or2,000or3,000、いずれかのATに突入
なので、AT40 ⇒ 4ゲーム以内にリプレイ ⇒ AT40 ⇒ 4ゲーム以内にリプレイ ⇒ AT40 ⇒ 4ゲーム以内にリプレイ・・・という、ご機嫌ループも、時折発生します。
ちなみに、純増は1プレイ約3枚で、AT中、REGを引いてもATは終わりませんが、BIGだと終了します。
設定推測
まずはボーナス確率ですが「1と6」ならある程度のゲーム数で判断つくでしょうが、実際にホールで打つ際には「上の方か、下の方か」ぐらいの判断材料にしかならないでしょう。
それより、まだ現実的で実用的なのが、BIG中のハズレ確率です。
ただ、コチラは設定差は「まずまず」あるものの、肝心のBIG確率が「重い」が故に、試行回数が稼げない事が難点でした。
ただし、イベントなどで「6がある」と分かっている場合や「○○だったら設定5以上」と謳っている場合の「確認」には、ボーナス確率と合わせて判断する事で、十分に使えるモノだと思います。
BIG中のハズレ確率 | |
---|---|
設定1 | 1/5.202 |
設定2 | 1/5.986 |
設定3 | 1/6.750 |
設定4 | 1/7.275 |
設定5 | 1/7.406 |
設定6 | 1/8.102 |
コピー打法
本機を一躍有名にしたのが、この「コピー打法」。
またの名を「サミー騒動」とも言います。
この頃のサミー系列(ロデオやアリストクラートなど)のパチスロ機において「レバーを手前に引きながらゆっくり上に上げる」と、乱数抽選を行わず、一つ前のゲームの乱数をそのまま使用してしまう、所謂「コピー打法」が可能である事が判明しました。
この騒動が判明した時、使える機種として名前が挙がったのが、本機「ネコde小判」でした。
その他の機種でも使えたのですが、本機はそのゲーム性上、コピー打法の効果が極めて高い機種でした。
通常時、リプレイが二連すれば、コピー打法を用いる事で、ATに突入させる事が出来ますし、上記した4プレイのチャンスタイムにおいても、三連させる事が出来れば、プレミアムATに突入させる事が出来ますし「二連まで自力 ⇒ コピー ⇒ 四連目に賭ける!」といった事も可能となります。
そして、本機以上にこの「コピー打法」の威力が炸裂したのが「獣王」・「ダブルチャレンジ」・「ハードボイルド」です。
獣王は、純ハズレをコピーする事で、ATの抽選機会を倍に出来ます。
ダブチャレは、抽選どころか、AT自体を倍に出来ます。
ハードボイルドは、ART中であれば「ボーナス」を倍に出来ます。
この様に爆発的な破壊力を持った「バク」でしたが、その対策は非常に早く、瞬く間に収束へと向かいました。
この対応の早さから「メーカーは初めから知っていたのでは?」と言われた程です。(真相は分かりませんが)
ちなみに「コピー」出来るのは「次のプレイ」だけという訳ではなかったようですが、2ゲーム目となると、その精度は格段に低下したようでした。
まとめ
どうにも不名誉な印象を負わされてしまった感のある本機ですが、そのゲーム性は独創的で、当時としては結構画期的な台だったと思います。
「リプレイ」に焦点を当てた機種は、この後、ストック機を中心に花開く事になるのですが、その礎の一旦を築いたのは、間違いなくこの「ネコde小判」でした。