こんにちは!銀猿です。
今回は機種名鑑第47弾、「ブラックジャック777」の登場です。
皆さんの認知度が高い「スーパーブラックジャック」ではなく「ブラックジャック777」の方です。
業界内でも、革新的な事に挑戦するメーカー(銀猿評)として名高いネットから発売された本機。
この機種のゲーム性・・・は広まる事はありませんでしたが、この新しい「解釈」から生まれたゲーム性が、後のパチスロ業界に大きな変革をもたらしました。
少々複雑に感じるゲーム性ですが、振り返ってみたいと思います。
スペック
■メーカー
ネット
■発売時期
2001年1月
BIG | REG | 機械割 | |
---|---|---|---|
設定1 | 1/399 | 1/655 | 95% |
設定2 | 1/372 | 1/655 | 98% |
設定3 | 1/348 | 1/655 | 101% |
設定4 | 1/321 | 1/606 | 106% |
設定5 | 1/282 | 1/546 | 113% |
設定6 | 1/240 | 1/546 | 119.9% |
出典 はぴすろ様ゲーム性
ゲーム性
ボーナス確率だけを見ると「大量獲得機?」を思わせる本機ですが、分類するならA-400となります。
最大の特徴は、業界初となる「ストックタイム」を搭載している事です。
その名の通り、成立したボーナスを一旦「貯める」機能がついています。
通常、ボーナスが成立した状態では、そのボーナスを揃えて終了するまでの間は、新たなボーナスの抽選を行いません。
が、本機は「ストックタイム」に突入すると、ストックタイム終了までの間、新たなボーナスを「抽選し続けます」。
コレが、後にパチスロ業界の一大勢力となる「ST機」の第一号です。
ストックタイム
本機のストックタイムは、後に登場する他のST機とは異なります。
基本概要
1.突入契機
基本的にBIG成立の100%で突入
2.終了条件
規定ゲーム数消化orBIG入賞
3.規定ゲーム数
33ゲームor777ゲーム(比率は9:1)
※777ゲームが選択された場合、完走時点でおよそ350枚獲得出来たので、今風に言えば「純増0.45枚のRT+ボーナス抽選」と思って下さい。
補足説明
1.の「基本的に~」は、2.にも関連しますが、BIG成立ゲームでBIGを揃えてしまうとストックタイムに突入しない為です。
その為、BIGについては「完全告知」となっており、プラス、「順押しで揃えられる制御」と「逆押しで揃えられる制御」が用意されており、「完全先告知」にならないよう考えられていました。
少々ややこしいですが、取り敢えず「誤って入賞させてしまわないように配慮されていた」と思って下さい。
また、REGは完全告知ではない為、REG成立後揃えられない間は内部的に「ストックタイム」に突入しており、この「内部的ストックタイム」中にBIGが成立した場合も、ストックタイムには突入しません。
これまた少々ややこしいのですが、取り敢えず「さっさとREGを揃えないと、BIGが成立してもストックタイムに入らない場合がある」と思って下さい。
先駆者
ここまでお読み頂いた時点で「何か面倒くさいな」と、感じられた方も多いと思います。
はい。
結構面倒くさくて、ゲーム性を理解するのに一苦労の台でした。
その為、このタイプのST機は市民権を得られず、後継機はほとんど登場しなかった訳ですが「ストックタイム」という考え方は新たな可能性を見出し、その後、様々な機種が、様々な形で市場に登場する事となったのは、ご存知の通りです。
そう言った意味で、本機がST機の先駆者なのです。
残念な点
新たなゲーム性を見出し、パチスロ業界に新風を送り込んだ本機ですが、大ヒットに至らなかった「残念ポイント」がありました。
1.ゲーム性がややこしい
上記をご覧頂いた通りです。
2.ドキドキ感がない
ストックタイム中は、成立したボーナスの数が表示される為「何個貯まってるやろ?」と言う「ドキドキ感」が皆無。
後のST機やAT機のように「何処まで続くのっ!?」というワクワク感が無かった事は、やはり致命的。
3.単調
通常時のBIGが完全告知の為、どうしてもゲーム性が単調。
そのくせ、ジャグラーのように「シンプルで単純明快な分かり易さ」の対極に位置していた為、バランスが極めて悪い。
まとめ
もの凄く乱暴にまとめると、
・通常状態のBIG成立でRTが必ずついてきて
・ボーナスが成立してもRTは終わらず
・RT完走後に貯まったボーナスを一気に消化する
のが、ブラックジャック777です。
最後は酷評してしまいましたが、本機が、後の名機誕生のキッカケになった事は間違いありません。
ですから、この後登場する「成立したボーナスを一旦貯めて、規定条件で放出する」機種の事を全て「ストック機=ST機」と呼ぶのです。
新たな時代を作るキッカケとなった、ある意味名機でした。
※動画見つけられませんでした(汗)