こんにちは!銀猿です。
今回は機種名鑑第55弾、「クレイジーレーサー」の登場です。
正直「ピンっ」と来ない方も多いのではないでしょうか?
本機も立派な「アルゼ帝国」の一員なのですが、スロッターからの支持は得られませんでした。
本機もそうですが、この少し前頃から、アルゼの「衰退」が始まっていたように思います。
何かといわくつきのクレイジーレーサー。
あまり詳しくは語れませんが(知らない事が多いので)、早速振り返っていきましょう。
スペック
■メーカー
メーシー販売
■発売時期
2001年4月
BIG | 機械割 | |
---|---|---|
設定1 | 1/348 | 96% |
設定2 | 1/321 | 99% |
設定3 | 1/297 | 102% |
設定4 | 1/273 | 105% |
設定5 | 1/234 | 111% |
設定6 | 1/204 | 118% |
基本的なゲーム性
本機はタイプで言うと「B+AT」になります。
Bタイプと言う事で、例によってREGがなく、ボーナスはBIGオンリーとなります。
ただ、他のBタイプはREGを「削った」分を、BIGの当選確率を上げる事や、BIGの獲得枚数を増やす事に回していましたが、本機はその分を「AT」に振り分けています。
その為、BIGの獲得枚数も特別多くなく、BIGの当選確率も、設定1で1/348と、とてもBタイプとは思えない数値となっています。
ですので、本機は「AT」に重きを置いたゲーム性となっています。
AT性能
上記をご覧頂くと、メインであるAT性能がすこぶる高いように思われるかもしれませんが、獣王やサラ金、アラジンAと言った、サミー系のAT機たちと比べると、数段落ちると言わざるを得ないモノでした。
獣王の純増枚数が「1G/約10枚」に対して、本機は「1G/約3枚」程度ですので、ATをメインにしている機種としては「物足りない」と感じます。
ただ、その分突入契機は他機種より多く、BIG終了後の抽選にプラスして、通常時に訪れる「クレイジーチャンス」という特定プレイにおいて「自力で6択」に正解すると、ATに突入する事が出来ます。
この辺りは、獣王やサラ金の「高確状態でのハズレ待ち」一辺倒に比べれば、ゲーム性に幅を持たせる事が出来ていますし「自力」という点が「攻略心」をくすぐるポイントにはなったかもしれません。
しかし、同じAT機を打つなら「一撃」の度合いが桁違いの獣王を打つでしょうし、BIG確率がこのラインであれば、幅広いA-400からA-600の中から選択する方が多かったと思います。
攻略法の存在
本機の認知度を高めたのは、ゲーム性ではなく「攻略法」の存在でした。
簡単に説明しますと、BIG成立後に液晶に「ボーナス間情報」の画面を出し、十字キーとボタンを操作しながらBIGを消化するというモノでした。
たったコレだけで、BIG終了後は、次回BIGまでATが保証される「スーパークレイジータイム」に突入します。
しかも、その次回BIGで同様の手順を行えば、再度「スーパークレイジータイム」に突入しますから、まさに「無限ループ」状態となり、万枚どころの騒ぎではない「キズネタ」でした。
この攻略法の発覚を受けて、メーシー販売は同年9月に、このバグを修正した「クレイジーレーサーR」を発売しましたが、元々のゲーム性がもう一つであった事に加え、この一連の騒動を受けた後では、市場の支持を得る事は出来ませんでした。
まとめ
本機は残念ながら「不名誉」な出来事によってその名を残す事になってしまいました。
この攻略法の裏には、裁判沙汰となった他社とのドロドロした現実がうごめいてる噂もありました。
僕は真実を知る立場にありませんが、この影響でとばっちりを受けたのは、直接的にはパチンコ店であり、間接的にはユーザーですので、この業界に身を置いてきた人間としては、残念な出来事でした。