こんばんは!銀猿です。
パチスロ専業生活から、社会復帰を目指した時の体験談の続きです。(前回分はこちら)
緊張の挨拶と、約7年ぶりの「仕事」となる開店作業を終えた、もうあまり若くない銀猿。
ここまでは順調。
特に問題はない。
そして、いよいよ、開店の時刻を迎えた。
また違った
開店までのお仕事は、僕を新人として扱ってくれる人とのもの。
「分からなくて当然」
「出来なくて問題ない」
と、ある程度大目に見てくれる。
だが、一度お店が開けばそんな事は関係ない。
お客様からすれば、目の前の背の高い見かけない野郎だって、向こうのシマにいるイケメン男子だって、カウンター前にいる可愛らしい女の子だって、みんな「店員」である。
「新人さんだから仕方ないよね」
なんて、おおらかに見てくれる事はない(そんな優しい人も、中にはいるが)
それに、開店作業は言わば「静」の状況での作業。
しかし、お客様対応となると、今度は「動」の中での仕事となる。
開店時間を迎え僕は、応募の電話や面接とは、また違った緊張感に包まれていた。
開店
10時開店。
パチスロ専業者編を長らくご覧頂いてきた読書様には、もう何百回と目にされてきた言葉だが、当然ながら今までとは意味合いは異なる。
いや、パチンコ店が「10時に開店する」事に変わりはないが、僕の気持ちが違う。
約7年間。
10時の開店時間、僕はお店に入店し続けてきた。
だか今日からは、お出迎えする立場。
まさに180度真逆である。
「いらっしゃいませ!」
勿論、この言葉も言われるのではない。
僕がお客様に行う挨拶だ。
少々緊張はしていたが、朝礼でしっかり声を出したお陰か、上ずる事なく、大きな声を出す事が出来た。
緊張のお出迎えも無事終了。
お次は、ホール業務の番だ。
馴染む空間
遂にホール業務が始まった。
過去に経験があるとはいえ、そこは7年ぶり。
少し戸惑うか?と思ったのだが、いざ始まってしまえば、そうでもなかった。
スムーズに対応出来た要因は幾つかある。
一つ目は、平日の朝一なので、比較的お客様が少なかった事。
二つ目は、やはり過去に経験している仕事である事。
三つ目は、真逆の立場ながら、毎日毎日、来る日も来る日も、店員さんの動きを見続けてきた事。
「パチンコ店の中」
この、恐ろしい程自分になじむ空間にいる事が、精神状態の安定をもたらせてくれたのである。
手応え
お店が開店し、お客様が入店されてからも、特に問題なく時間が過ぎていく。
お昼休憩までは、どこか落ち着かない部分もあったが、昼食後は気持ちにも余裕が出てきて、落ち着いて働く事が出来た。
およそ7年ぶりの仕事は、嘘のように順調に進んだ。
大きなミスもなく、パニックに陥る事もなく、無事に退勤時刻を迎える事が出来た。
初日の勤務結果は上々。
当然ながら、身体の疲れはあるものの、久しぶりに心地良い汗をかき、どこか、晴れ晴れとした気持ち良さすら感じていた。
「大丈夫!」
僕は、やってイケる手応えをしっかりと掴んだ。
7年ぶりの社会復帰は、このまま順調に進んでいくように思われた・・・のだが。